大学での講座を終えて:学生の振り返り
今回ご紹介するのは、大学で行った特別講義後の学生さんの振り返りです。この講義では、「問題解決方法の変化」という視点を通じて、「何を変化させるか」よりも「誰が変化するか」ということの重要性についてお話ししました。問題を解決するためには、状況や方法を変えるだけでなく、自分自身や関係性が変化することが鍵となる場合があります。
この学生さんは、そのことに気づき、自分自身と家族との関係性について深く考えるきっかけを得たようです。以下は本人の了承を得て掲載している文章です。ぜひお読みいただき、「変化」の本質について考えてみてください。
学生の振り返り
今までの考え方が覆されて、自分の肩の荷が降りたような気分になりました。問題を解決するのではなく変化させる。抱えている問題に対して、必ずしも問題を抱えている人が変化するのではない。理解するのではなく、理解しようとする。たくさんの印象的な言葉がありました。
教師論の講義を受けているとよく自分の弟のことを思い出します。だんだん学校へ行けなくなって現在不登校という状況です。私はずっとその犯人が何かを考えていました。特に学校で問題がありそうな感じはなく、おそらく家族間の関係が影響しているのではないかと思っていました。でも、犯人を探すことは、ただただ不毛で意味がないと気付かされ驚きました。犯人に気付いたところでそれを大きく変えることは難しいし、私には解決できないと思いました。
また、私はどこかで弟の現状を否定していたのではないかと感じました。学校へ行けていない現状は良くなくて、それを解決して学校へ行けるようになってほしい。それは私の勝手なエゴに過ぎず、弟がそれを求めているかはわからないし、そこへ行き着くことが必ずしも良いとは言えないと考えました。私は現在の弟を肯定してそのことを話そうと思います。年末に帰省した時、時間が合えば弟とたくさん話をしたいとも思います。
また、弟のことで母は悩んでいると感じています。母は母で弟とは違った不安で精神的に負担があるのだと思います。母とも積極的に話をしていきたいです。
私には家族が抱えている不安を解消することはできないけど、学んだことを念頭に置きつつ会話をすることくらいならできます。また、会話の中で気づきがあれば、私自身が変わることもあると思います。話せる時にたくさん話して、後悔の少ない生き方をしたいと思います。
この学生さんが、この冬に帰省してどのような結果を得たのかは私にはわかりません。しかし、「結果」は神のみぞ知るものであり、「こうすればこうなる」という唯一無二の正解があるわけではありません。家族は一つのシステムとして機能しており、個々の問題は家族全体に影響を与えます。そのため、問題解決そのものよりも、関係性やシステムをより良い形に修正することが重要です。そして、そのプロセスでは「誰が変わるか」「誰が変わってもいい」という柔軟な視点を持つことが鍵となります。
この学生さんは、講義を通じてその視点に気づき、自分自身や家族との関係性について深く考えるきっかけを得たようです。これからもその学びを活かし、自分や周囲との関係性をより良いものへと変えていけることを願っています。
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